2011年3月26日土曜日

"Kibou"音楽プロジェクト スタート

震災から二週間、昨夜、ブカレストでルーマニア放送交響楽団、指揮:王進により、新作管弦楽レクイエム"Kibou"が初演されました。
思えば自作の初演に立ち会わないのは初めてのこと。ドキドキ。
しかし、ウィーンで一緒に勉強した仲間がなじみのオーケストラと一緒に演奏してくれる。
こんな嬉しいことはない!
演奏が終わり、観客は総立ちで日本への気持ちを示してくれたそう。
海外から日本を思い、日本を応援してくれている仲間が沢山います。
この先震災応援キャンペーンととともにこの曲はブラジル、アメリカと世界を回ります。

2011年3月25日金曜日

"Kibou"音楽プロジェクト


 東日本大震災の被災者の皆様、心からお見舞い申し上げます。
 私がコンサート等でなじみの有る土地が被災地としてニュースに上がると心が本当に痛みます。
 この震災の影響によりコンサートの延期が相次いでおり、私が関係しておりました東京ニューシティ管弦楽団の定期演奏会、全日本医家管弦楽団の演奏会等も相次いで延期になり、楽しみにしていた皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ありません。
 私自身としては少しは震災の役に立ちたいと思えど、被災地に行って「ボランティア迷惑」になるわけにも行かず、歯がゆい思いをしておりましたが、先週末から海外の仲間達と「Kibou」プロジェクトを始めました。
 先週末ほぼ、2日半で5分間のオーケストラの為の新作、震災犠牲者のためのレクイエム「Kibou」を書き上げ海外の仲間達に演奏をしてもらい、震災支援のキャンペーンを各地で広げて貰う事にしました。
 早くも初演が今日、3月25日 ルーマニア・ブカレストでルーマニア国立放送交響楽団交響楽団、指揮はウィーンで一緒に勉強した仲間、中国人の王進によって行われる事になりました。
 今後各地での演奏が予定され、この曲は一年後を目処に合唱付きのレクイエムへの改作を予定しています。
 海外からも本当に日本の事を心配し、日本の為に何かしようとしている仲間達が沢山いるのです!
 ルーマニア放送交響楽団のヴァイオリニスト、Dana Aparuさんからのメッセージを引用します。
"Today was our first rehearsal with your composition "Kibou". That's a wonderful gesture and a wonderful music. Tomorrow we'll play it in concert. I want to let you know my soul is next to Japanese people and I am honored I can play it. I suffer"



 

2011年3月10日木曜日

Brasov


今週は、ブカレストから北に180km。昔のハプスブルグの東端の街、ブラショフでコンサート。旧知の街、旧知のオーケストラ。でもあのリーマンショック以来、オーケストラは財政カットで大変。年金が発給される年齢も新しい法律で早まり、なじみのプレーヤたちも大分リタイアしてしまった。
でもみんなが昔の音を忘れないように、若いプレーヤーに色々な価値観を伝えながらオーケストラの音を造りあげています。
明日はロシアプログラムのコンサート。

2011年3月6日日曜日

エネスコ記念館


コンサートの翌日、電車の時間までを利用してエネスコ博物館・記念館を訪問。
ブカレストのエネスコ博物館はひさしぶり。
ショスタコービッチと写っている写真や許多の記録物を見て、作曲家と言うより音楽家としてのエネスク(ルーマニア語読み)のすごさと生きていた時代の息吹きに感動。
昔、シエナのキジアーナ音楽院に置いてあるエネスコの銅像をみて、国際人、教育家としてのエネスクに思いを馳せたっけ?

ルーマニア放送交響楽団


ルーマニア放送交響楽団とは久しぶりの共演。ブカレストでのコンサートは有っても、フィルハーモニーとばかり共演していました。知らない若い奏者も増え、世代交代も感じられましたが、週初めの練習から「アタリ」はばっちり。
コンサート(全国生放送)でも最初の曲、リストの交響詩「前奏曲」からオーケストラはノリノリでブリリアントなサウンドを奏でてくれました。ソリストも久しぶりの共演となる、ルーマニアのベテラン、クリスティーナ・アンゲレスク。こちらも素晴らしいブラームスの協奏曲の演奏。
休憩時間には放送局のスタジオでラジオの生放送のインタビューもこなし、後半のフランクのシンフォニーも出だしから良い感触。
ところが
なんとホールのスピーカーから大音響で全く関係のない音楽が流れ出しびっくり(@_@)
最初はトゥッティの大音響のところに重なってきたのでなんでこんな変な音がするのか??と思っていたのですが、静かなところでも、まるで音源のテストをしているように音が出たり途切れたり、、。
3分くらいはそんな状態が続いたでしょうか?
これって重大放送事故?!
オーケストラのメンバー曰く「こんな事故初めて!」普通有ったら困ります!!
でもこんなアクシデントにもかかわらず。集中力を途切れさせなかったオーケストラは素晴らしかったです。なかなかない第三楽章の名演になりました。
最後にオーケストラを何回促しても立とうとせず、みんなが拍手してくれたのはうれしかったな〜〜。
コンサートの翌日は快晴!快適な電車でブラショフまで移動してきました。