2010年10月31日日曜日

シンフォニスト達


 近々マーラー、ブラームス、シベリウスなどのシンフォニスト達の交響曲を演奏する機会に恵まれていますが、それぞれの書法の比較はとても面白い。
 ブラームスもマーラーも現場の体験に基づき交響曲に校正を加えていった、作曲家達なのですが、「指揮者に命ず!!」見たいな強い感じで随所に注釈を書き込んで行った(疑心暗鬼な?)マーラーと、良くスコアを読み込んでゆくと必要な場所にはかならず、控えめな感じで注釈がある(音楽家に音楽を託す?)ブラームス。
 どちらが良いかという問題はあるけれど、マーラーの場合は注釈が多すぎる故に、それに逆にに惑わされずに、たとえ注釈が無かったとしてもその様に演奏されるように、本質を見極めてゆかなければならない。ブラームスの場合は注釈には必ず理由があるので、なぜか?を常に考える。
 作曲された時代とは違い、今日では贅沢にもこんな比較が出来る。残された巨匠の作品とその意図を丁寧に読み取る。色々な雑念や固定観念は払い去ろう。

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